ジン典

School Rumble

スクールランブル

School Rumble vol.1 表紙

小林尽の連載デビュー作。

学園ラブコメディー。

塚本天満烏丸大路が好き。

播磨拳児は塚本天満が好き。

二つの片思いが巻き起こす恋の大騒動の物語。

本編『School Rumble』、サイドストーリー『School Rumble 増刊号』、番外編『School Rumble Z』の3編に分けて連載された。

本編と増刊号はまとめて『School Rumble』として単行本化されている。本編全283話、増刊号全62話、単行本全22巻。

『School Rumble Z』は全10話、単行本全1巻。

通称「スクラン」。

あらすじ

塚本天満、16才。

ちょっと不思議な少年、烏丸大路に恋する女の子。

高校2年の春、彼と同じクラスになったその日から、彼女のバラ色の一年が始まった、はずだったが……

「僕 転校するんだ」

烏丸の一言に天満は大慌て。

「そうだ── 告白しよう!」

と、決意はしたものの、ドジなおかげで失敗の連続。

一方、その天満に想いを寄せているのが、ヒゲの不良高校生、播磨拳児

こちらもあの手この手で告白しようとするのだが、バカなうえに不運も重なり、やはり失敗してばかり。

そんな二人の空回りが、やがて学園を巻き込む大騒動を引き起こす。

烏丸大路の転校まで、あと365日。

登場人物

塚本天満

主人公。

同級生の烏丸大路に片思いしている高校二年生の女の子。

明るく素直だが、ドジでおバカなトラブルメーカー。

左右で結んだ「ピコピコ髪」がトレードマーク。

播磨拳児

もう一人の主人公。

塚本天満への恋に生きる不良高校生。

ヒゲにサングラスの強面だが、根は一途で純情。

勘違いしやすく、されやすく、なぜか何をやっても報われない。

烏丸大路

天満が片想いしている同級生。

つかみどころのない不思議な少年。

一年後にアメリカへ転校することが決まっている。

塚本八雲

天満の妹。『増刊号』の主人公。

神秘的な雰囲気を持つ美少女。

姉と違ってしっかり者。

初めは天満の恋を見守るだけだったが、やがて自分も巻き込まれていく。

超能力があり、自分に好意を持つ異性の心が視えてしまう。

沢近愛理

金髪のお嬢様。天満の親友。

イギリス人の父を持つ帰国子女で、校内トップクラスの美少女。

そのプライドは山よりも高い。

恋は百戦錬磨のはずだったが……

関連作品

小林尽が関わっているもののみを挙げる。

原作

連載

番外編

その他

設定資料集

カレンダー

アニメ

ゲーム

音楽・ドラマCD

ラジオ番組

小説

舞台

ライブ

年譜

出来事
2002 10 22 『School Rumble』本編週刊少年マガジン 2002年47号より連載開始
2003 01 08 School Rumble 特別長編』 マガジンFRESH 2003年1月25日増刊号に掲載
20 School Rumble 増刊号マガジンSPECIAL 2003年2号より連載開始
05 16 単行本発売開始
2004 07 22 CD『スクールランブル コミックスイメージミニアルバム』 発売開始
08 27 School Rumble 臨時増刊号 ♮01 BALLAD IN BLUE』 マガジンワンダー 2004年9月11日号に掲載
10 05 アニメ『School Rumble』第1期 TV東京系列局で放映開始
12 05 ライブイベント『School Rumble PRESENTS Come! Come! Well-come? party』 開催
2005 07 07 PS2用ゲーム『スクールランブル 寝る娘は育つ。』 発売
21 PSP用ゲーム『スクールランブル 姉さん事件です!』 発売
舞台『スーパーお芝居スクールランブル 〜お猿さんだよ、播磨くん!〜』 開演
10 02 ラジオ番組『スクラン☆お茶会!』 ラジオ大阪・文化放送にて放送開始
12 22 アニメDVD『スクールランブルOVA一学期補習』 発売
2006 04 03 アニメ『スクールランブル二学期』 放映開始
17 小説『School Rumble 〜恋、知りそめし頃に〜』 発売
25 インターネットラジオ番組『スクラン二学期 ウィークエンド』 「音泉」にて配信開始
07 02 ライブイベント『スクラン祭りだよ、全員集合!』 開催
07 20 PS2用ゲーム『スクールランブル二学期 恐怖の(?)夏合宿! 洋館に幽霊現る!? お宝を巡って真っ向勝負!!!の巻』 発売
2007 12 17 小説『School Rumble 〜メはメガロドンのメ〜』 発売
2008 04 19 『School Rumble 増刊号』 完結
07 17 アニメDVD『スクールランブル三学期』#25 単行本Vol.21限定版の特典として発売
23 『スクールランブル』本編 完結
08 20 School Rumble Z』 マガジンSPECIAL 2008年9号より連載開始
09 17 アニメDVD『スクールランブル三学期』#26 単行本Vol.22限定版の特典として発売
2009 05 20 『School Rumble Z』 完結
2010 02 09 読み切り『別冊 School Rumble』 別冊少年マガジン 2010年3号に掲載
2016 11 30 読み切り『Diamonds on the Inside』 週刊少年マガジン2016年53号に掲載
2017 03 15 読み切り『Give it away』 週刊少年マガジン2017年15号に掲載
11 08 読み切り『We Are the Champions』 マガジンポケットに掲載

関係者コメント

小林尽

『季刊エス』 第8号

─『スクールランブル』ができたきっかけを教えて下さい。

いくつか新連載用の企画を出したんですが、なかなか連載会議で「GO!」が出ないので、試しに趣向を変えて短い話を出してみよう、という事になって描いたんです。

最初は「いろいろな女の子がいろいろな男の子に告白する」短いお話を作ろうと担当さんたちと盛り上がって。

でも、結局描いてみたら「烏丸くんを好きな天満ちゃん」っていう全然違う話になって、それを持って行って(笑)。

『ぱふ』 2005年1月号

─先生にとってデビュー作にして初アニメ化作品でもある「スクールランブル」の連載を始められた経緯を教えて下さい。

初めは剣劇などの、いかにも少年漫画らしい連載ネームを出していたんですが、通らなくて。

でも編集さんに「女の子可愛いよね」って言われていたので、ラブコメだったら大丈夫かなと思ったんです。

それでオムニバス形式のショートで女の子の心情を描くようなものはどうですかと提案したら、編集さんものってくれて、話しているうちに、海外ドラマの「ビバリーヒルズ青春白書」や「アリーmyLove」みたいな、いろんなキャラクターがいて、ちょっとラブコメ入っていて、それぞれが主人公という感じの群像劇っぽいものでいけるんじゃないかということになったんです。

『アニメディア』 2005年4月号

『スクールランブル』の前には、バリバリ少年漫画系を描いていたんです。

オッサンを描いてた方が、作業も速いし気分がのる。

そういう人間がラブコメを描いたらどうなるの?

という結果が、こうなっちゃいました。

『ぱふ』 2009年4月号

─ご自分の2008年を振り返ってみてのご感想をお願いします。

講談社さんの『週刊少年マガジン』での連載「スクールランブル」を終えたこと。

まだまだ描きたい大事な作品ですが他にもいろいろ知りたいので終えました。

余裕が出来たらいつか青年誌で「大人になる彼ら(キャラクター)」を描いてみたいものです。

編集部の方々やスタッフさん達には大変お世話になりました。

有難うございました。

『週刊少年マガジン』 2008年第34号

School Rumble 最終回にあたって

ひと言メッセージ

皆さんお疲れ様でした。自分はこの作品で初めて、世間様と関わりを持ちました。色々大人になれたと思います。感謝!!!

お気に入りのエピソード

桜の木の回かな。天満のキャラ(自分の中で持ってるイメージ)が一番出せた気がします。

三浦敏宏 (School Rumble 担当編集者)

作者の小林くんには、一九八〇年代の「週刊少年サンデー」の世界観を「マガジン」に入れたコメディをやらないか、と伝えていたんです。

[略]

内容は、ギャグなんだけれども、連載しているうちに、ある日に突然、ギャグから恋愛に転がってもおかしくないような場にしていったらいいんじゃないか、と話し合っていきました。

お手本として業田良家さんの『自虐の詩』を渡して。

要はショートものでキャラが増えて、だんだん話が動いていくということなんですけれども。

[略]

後輩と複数担当で、ずいぶん助けられました。その後輩を入れて実験をやりましたし。

小林くん、ぼく、後輩編集者でそれぞれの担当キャラを決めておくんです。

それで、みんなでアイデアをやいやいいって出していく時には、最終的には、

「この女の子にこういうギャグをさせてしまっていい?」と各キャラ担当に訊くことにしていました。

[略]

メインのヒロインを担当したのが作者の小林くん本人ではなかったのがおもしろかったですよね。

(『漫画編集者』p.80 木村俊介・著 フィルムアート社)

トリビア

タイトル

エピソードタイトルは洋画や洋楽からとられている。

欄外コメント

欄外には編集者によるコメントが掲載されている。

初期の担当だった三浦敏宏が『攻殻機動隊』の欄外注釈からヒントを得て取り入れたもの。

Vol.1初版では削除されていたが、のちに小林尽の要望により収録されるようになった。

同じく講談社から出版された『一路平安!』にも引き継がれた。

キャラクター名

キャラクターの名前は関西の地名にちなんだものが多い。

小林尽が一時期京都に住んでいたため。

関連ウェブサイト